年頭のごあいさつ

2016年1月12日


としまち研はこれまで、多くの皆さまと協力協働して、共同建替え、コーポラティブハウス建設、マンション建替え、マンション大規模修繕、シェアハウスの運営、事務所のある千代田区神田東松下町での地域活動、東日本大震災の被災地である東松島市での防災集団移転事業の支援など幅広い取り組みを進めてきました。

その中で、昨年来“としまち研”の取り組みで増えてきているのは、マンション再生の課題です。

1980年以前に建設された初期のマンションは、耐震性の問題や外観などの大きな変化により、いっそのこと建替えをしようという意見が出てきます。しかし、具体的な検討をすると、容積率が大幅に増えるケースはほとんどなく、余剰床=保留床ができないため、一定の修繕積立金があったとしても、各住戸の建替えの負担金が大きくなります。マンションの老朽化は、区分所有者の高齢化とほぼ一緒の関係にあり、多くの区分所有者がある程度の貯えはあっても建替え資金を負担することには困難が想定され、当面の選択肢として、維持・管理上必要な修繕を行い、長持ちさせることが現実的という事例がほとんどです。

どのような選択をするにしろ、建物の老朽化は進みますので、区分所有者の皆さんがマンションの状態に関心をもてるよう、例えば、専門家が事前チェックを行い、チェックリストを整理したうえで、区分所有者の参加により、マンションの状態をチェックする、即ち『みんなで定期点検』などのイベントを行うなどして、マンションの現状を共有することが必要と思われます。

今年は、これらの取り組み方針を整理していきたいと考えております。

また、としまち研のコーポラティブハウス建設を中心とする事業は、現在、大変厳しい状況にあります。今年は、会員はもちろん、ご縁のある多くの皆さまのお力添えをいただいて、何とか乗り切っていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いします。

としまち研理事長 杉山昇

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