被災地の現況

2014年4月8日

 3月15日(土)に東松島市の東矢本駅北地区まちづくり整備協議会の第4回(臨時)総会が行われ、「新しいまち」に個別に家を建てるゾーンでの「街並みルール」が承認されました。これにより、「新しいまち」は平均95坪という区画の住宅団地を第一種低層住居専用地域並みのゆとりがあって素敵な街並みになるものと思われます。

 総会が行われた翌日である16日(日)に時間を取ることができたため、南三陸町・気仙沼市・陸前高田市と津波被害の激しかった海岸をまわり、内陸の住田町・遠野市・花巻市まで行きました。

 被災地では、ガレキは片付けられたものの相変わらずの荒れ地状態のところが多く、まだ本格的な復興はこれからという印象でした。南三陸町の志津川では、仮設の「南三陸さんさん商店街」に立ち寄りましたが、お客さんもたくさん来ていて皆さんがんばっておられる様子でした。

 次に、北海道大学の森傑先生のサポートのもとに地元の人々ががんばって移転先を設定した気仙沼市の小泉地区に行きました。宅地造成工事が進んでいましたが、地元組織の事務所が移転したものと思われ、以前の場所に事務所がなく、面識のある事務局長さんにお目にかかれず残念でした。海岸に近い道路を通って陸前高田に着きましたが、「奇跡の一本松」には大勢の見学者が来ていました。沿岸3市町を駆け抜けましたが、全体として、各所で造成工事などがはじまっている様子も見えました。

 少し話題が変わりますが、としまち研では、来る5月9日(金)~11日(日)に被災地の現況視察のバスツアーを行うことになりました。岩沼市の集団移転先の視察をはじめとし、海岸沿いに東松島市に向かい、としまち研東松島事務所で、東松島市の被災地復興の取り組みの現況をよく確認し、石巻市を通って、女川町に向かい、女川泊。翌日は、住田町の木造の仮設住宅を見学してから花巻市に向かいます。

 花巻市での見どころは「こっぽら土澤」というLLC(合同会社)のしくみを使ったコーポラティブハウスです。先日見学し、元地権者の方、現在の住人にお話を聞いたのですが、私どもの本業=共同建替え+コーポラティブ方式による住まいづくり・まちづくりにとっても興味津々のようでした。5月にはもっと準備をして被災地を訪問しようと考えています。


こっぽら土澤

としまち研理事長 杉山昇

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